親に聞く質問|時代で聞く
学校時代(中学・高校)の話を聞く質問
先生、友だち、部活、進路を決めた日
中学・高校のころは、親が初めて自分で友だちを選び、好きなことを見つけ、卒業後の道を決めた時期です。子どものころの話とも、働きはじめてからの話とも違う、親の「若いころ」の顔がここで見えてきます。通学路や教室の景色、部活や修学旅行、忘れられない先生の一言、進路を決めた日に家族と交わした言葉。中学を出てすぐ働いた人も多い世代なので、高校へ進んだことを前提にせず、その人が歩いた道に合わせて聞いてください。
一通った学校と毎日のこと
まずは学校の場所や通学路、お弁当など、答えやすい毎日の話から入ります。地名や数字がここで取れます。
通っていた中学校は、どんなところにありましたか。
町の中か、田畑の中か、山の上か。学校の名前と地名が取れると、本の舞台が決まります。
家から学校まで、毎朝どうやって通っていたのか聞かせてください。
歩き、自転車、バス、汽車など。かかった時間や途中に見えたものも聞きます。
一学年に何組くらいあって、一つの教室に何人ほどいたのでしょうか。
数字は本の中で時代を伝えます。「多かった」で止まったら、席の並び方を聞きます。
制服や通学かばんは、どんなものでしたか。
詰め襟の学生服、セーラー服、肩かけかばんなど。おさがりだったかどうかも手がかりに。
お昼の弁当によく入っていたおかずを教えてください。
アルマイトの弁当箱、麦ごはん、梅干し、卵焼きなど。作ってくれた人の話につながります。
いちばん好きだった科目は何でしたか。
理由を聞くと先生の話が出てきます。続けて苦手だった科目を聞いても構いません。
学校から帰ったあとは、どんなふうに過ごしていたのでしょう。
家の手伝い、子守、内職、勉強、友だちと遊ぶなど。家の暮らしぶりが見えてきます。
中学を卒業したあとの道のりを、ざっと聞かせてください。
進学、就職、家の仕事など、どれでも構いません。高校の話は進んだ人にだけ広げます。
二教室と行事の風景
教室の景色や運動会、修学旅行など、目に浮かぶ場面に入ります。季節や音、匂いを手がかりにします。
教室の様子を思い出すと、どんな景色が浮かびますか。
木の床、だるまストーブ、黒板、窓から見えたもの。冬の寒さや夏の暑さも聞きます。
運動会の日のことで、覚えている場面を聞かせてください。
出た種目、応援の声、家族が持ってきたお弁当など。その日の天気も手がかりになります。
修学旅行はどこへ行きましたか。
行き先、乗った汽車やバス、泊まった宿、おみやげ。行けなかった場合はそのときの話を。
部活動やクラブでの毎日のことを教えてください。
入っていなかった人には「放課後に打ちこんだこと」と言い換えます。練習の場所も聞きます。
学校の中で、いちばん好きだった場所はどこでしたか。
図書室、校庭の隅、屋上、部室など。そこで誰と何をしていたかへ進めます。
文化祭や学芸会で、自分が受け持った役目のことを聞かせてください。
劇、合唱、展示など。せりふや歌の一節を覚えていれば、そのまま書き留めます。
学校の行き帰りや休み時間に、よく聞こえていた音や流れていた歌はありますか。
始業の鐘、校内放送、ラジオの流行歌など。歌は時代の空気をよく伝えます。
三忘れられない先生と友だち
人の名前やあだ名、言われた一言を聞き出します。本の中で台詞や登場人物になる大事な部分です。
いまでも顔が浮かぶ先生のことを聞かせてください。
担任、部活の顧問、怖かった先生でも構いません。名前かあだ名が取れると本が生きます。
その先生は、生徒からどんなあだ名で呼ばれていましたか。
あだ名の由来も聞きます。口ぐせやしぐさの話が出てくることが多いです。
先生に言われた一言で、覚えているものはありますか。
ほめられた言葉でも叱られた言葉でも。言い回しのまま書き留めると台詞になります。
いちばん仲のよかった友だちは、どんな人でしたか。
呼び名、家のあった場所、知り合ったきっかけ。一人に絞ると話が深まります。
その友だちと、学校の帰りによくしていたことを教えてください。
寄り道、川遊び、買い食い、本の貸し借りなど。季節を聞くと場面が立ちます。
友だちとけんかをしたり、気まずくなったりしたことはありますか。
話したくなければ流します。仲直りのきっかけがあれば、そこが一つの場面になります。
学校で起きた出来事で、いまも話の種になるものは何でしょうか。
いたずら、台風で休校、珍しい転校生など。そのとき誰がいたかも聞きます。
当時、あこがれていた人はいましたか。
先輩、同級生、先生、歌手でも。照れて短くなったら、そのころの流行の話へ移ります。
四進路を決めた日と、いま思うこと
卒業後の道を選んだときの言葉や気持ち、いま振り返ってどう思うかを聞きます。章の結びになる部分です。
卒業後の道を決めたときのことを聞かせてください。
進学、就職、家の仕事、集団就職など。決めた季節や場所から聞くと話しやすくなります。
そのとき、家族や先生から何と言われましたか。
賛成も反対も、言われたままの言葉で。誰が言ったかを添えると本の場面になります。
本当は、ほかに思い描いていた道もあったのでしょうか。
なければそれで十分です。「なれたらと思った仕事」と言い換えると出てくることもあります。
卒業式の日は、どんなふうに過ごしましたか。
歌った歌、もらった物、校門で誰と話したか。そのあと家でどうしたかも聞きます。
学校を離れるとき、どんな気持ちだったか教えてください。
ほっとした、寂しかった、不安だったなど。言葉が出なければ選んでもらいます。
いま振り返って、あの学校時代はご自身にとってどんな時期だったと思いますか。
一言でまとめなくて構いません。「いまの自分につながっていること」と聞き直します。
中学・高校のころの自分に、いまどんな言葉をかけたいか聞かせてください。
答えに詰まったら少し待ちます。この言葉は章の結びにそのまま使えます。
この話題の聞き方のコツ
避けたい聞き方
掘り方の実例
相手の言葉を一つ拾って、場面と台詞を取りにいく流れです。語り手は架空の人物です。
聞き手中学のころ、いまでも顔が浮かぶ先生はいますか。
語り手理科の先生かな。背が高くて、みんな「電信柱」って呼んでた。怖い先生だったよ。
聞き手電信柱先生。その先生のことで、覚えている場面はありますか。
語り手三年の秋にね、放課後の理科室に呼ばれたの。家の手伝いがあるから高校はあきらめるって言ったら、先生、黙って窓の外を見てた。夕焼けで校庭が赤くてね。
聞き手そのとき、先生は何と言ったんですか。
語り手「勉強は学校の中だけでするもんじゃない」って。悔しくて帰り道で泣いたけど、あとで夜学に通うことにしたのは、あの言葉があったからだと思う。
中学・高校の話は、本の中で子ども時代と働きはじめた時代をつなぐ章になります。先生の一言や進路を決めた日の気持ちは、その後の仕事や暮らしの選び方を読み解く手がかりとして、後の章でも何度も生きてきます。友だちの呼び名や教室の景色をそのまま残しておくと、読む家族にも当時の空気が伝わります。
語りAI物語で聞く
この質問を、AIが聞き手になって
一つずつ聞きます。
答えはスマホのマイクで話すだけ。相手の言葉を拾って掘り、話した分が年表に貯まり、一冊の本になります。話しはじめる画面の「今日のテーマ」で「中学・高校のころ」を選ぶと、この話題から聞きます。
登録なしで3話まで無料。親御さんの隣で、聞き役のあなたが操作しても使えます。
見本「できたことを、先に数えて――雪国から教室へ、あなたへ贈る言葉」(ふみえ先生)
見本「寸法は嘘をつかない ――鉄と油と、多摩川の風」(茂さん)